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清水寺は広隆寺、鞍馬寺とともに、平安京遷都以前からの歴史をもつ、京都では数少ない寺院のひとつである。また、石山寺、長谷寺などと並び、日本でも有数の観音霊場であり、金閣寺、嵐山などと並ぶ京都市内でも有数の観光地。季節を問わず多くの参拝者が訪れる。また、古都京都の文化財として世界遺産に登録されている。境内は標高242m清水山(音羽山)中腹に石垣を築いて整地され、多くの建物が軒を接するように建ち並び、入口の仁王門を過ぎ、西門、三重塔などを経て本堂に至る。本堂の先の境内の東側には北の釈迦堂、奥の院が崖に面して建つ。本堂東側の石段を下りた先には寺名が3本の筧(かけい)が流れ落ちており、「音羽の滝」と呼ばれている。
本堂は国宝。徳川家光の寄進により寛永10年(1633)に再建されたもの。「清水の舞台」とも呼ばれ、寄棟造、檜皮葺きで正面左右に入母屋造の翼廊が突き出し、外観に変化を与えている。多くの長大なケヤキの柱139本が「舞台」というせり出し部分を支えている。釘は使われていない。思い切って物事を決断することを「清水の舞台から飛び降りるつもり」と言うが、清水寺の古文書調査によれば、実際に飛び降りた人が1694年~1864年の間に234件に上がり、生存率は85.4㌫という。
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