NHKの探偵ロマン世界遺産の旅などで紹介されたチェスキー・クルムロフは500年前の街そのままの形で残っている。かって「眠れる森の美女」と呼ばれ、ボヘビアの深い森に守られている町でもある。
オーストリアとの国境に近いチェコ南部にあるチェスキークルムロフは、ボヘミア地方に属しており、ドナウ川の支流、大きく屈曲するヴルタヴァ川が流れている美しい町である。 16世紀、ロジェンベルク家の支配として、ルネッサンス様式の都市として整備され、繁栄を極めた。旧市街はスヴォルノスティ広場を中心に細い路地が入り組み、大小の美しい家屋がひしめきあう。世界遺産に登録されているのは、700メートル四方の旧市街で作曲家モルダウ川(チェコ語でブルタヴァ川)がS字に貫いている。今回の旅の目的のひとつがこの街を訪れることであったので朝からワクワクしていた。
旧市街を見下ろす崖の上に建つチェスキークルムロフ城は、ヴィートコフ家の居城として建てられ、その後、何度も増改築が繰り返されて現在の形になった。ゴシック、ルネッサンス、バロック建築が入り混じった複合建築で、ボヘミア地方ではプラハ城に次ぐ規模。5つの中庭があり、4番目と5番目の庭の間は、プラーシュティ橋で結ばれている。
ちなみに「チェスキー・クルムロフ」のクルムロフは川の湾曲部の湿地帯、チェスキーはチェコ語でボヘミアの意味がある。 |