どんな作品でも、ビデオ制作を始める前に必ずやっておきたいこと。それは、どんな作品を作りたいのか、作者自身がそのことを突き止めて考えることなのですが、大事なのはそれを形としてまとめ、行程をきちんとやっておくと、その後の作業や結果が違ってきます。前回、作品にはシナリオが必要ですと書きました。それはシークエンス、シーン、カットで構成されており、シナリオは家の設計図に例えられます。どんな小さなものでも家を建てるには必ず設計図が描かれます。しかし、アマチュアが映像作品を作る時はシナリオまで書くことは少ないようです。
それは、シナリオを省略しても、作りたい作品の題材が見つかり、テーマがはっきりしたら、これを作ろうとしている「作品の意図」をまず文章にまとめて200字程度をこれから作る作品がどのような内容で、それをどう伝えるか、何を言いたいのかを書きます。アマチュア作品の多くは撮影してきた素材をもとにつないで作品にして、無理やり一本の作品にして完成後に制作意図を書くようです。これでは感動を与える作品になりません。ですから、映像作品を作る前に、まず自分の考えを文にしてまとめる。これで随分意識が違ってきます。どのような作品コンクールでも「制作の意図」を文章にして提出しています。 |