その1  ビデオ作りの基本
 何かを作るときには「楽しい」「面白い」という気持ちが大切です。でも、人に見せて相手の気持ちを動かすには「コツ」が要ります。「上手い!」と思わせるにはどうしたらいいか。私は今、写真の世界に入りこんでいますが、写真とビデオはどう違うのでしょうか。写真の世界では露出を決めることは大変難しいです。それは露出の許容範囲の幅が狭いからです。しかし、ビデオカメラの性能、機能の向上によって誰でも上手に撮影できますが、それだけでは見る人を感動させることは出来ません。なぜでしょうか。それは、作品としての映像にストーリーがあり、1カット、1カットつながっていなければ意味がないのです。それと、作品を作るのに手間がかかり、しっかりした構成が不可欠です。ビデオクラブが少なくて、写真クラブが圧倒的に多いのはそのせいだと思います。
 
ビデオの作品を大きく分けるとおおよそ3つに分けられます。ひとつは事実を撮ってそののまま並べた作品を「複写」と言います。例えば、祭りの様子を撮った作品、旅の行程を時系列的に並べた作品です。2つめは事実をありのままに「記録」とした作品です、例えば職人が作りだす作品の行程を記録したビデオや観察記録がこれにあたります。3つめは、自己表現がなされている「作品」。テーマが設定され、自分の考えを盛り込んだ作品です。お祭りや旅行の作品に自分の考えを表現した作品で、インタビューやナレーションを工夫し、音楽なども効果的に使うことによって立派な作品が生まれ変わります。 
         何を伝えたいのか意識する
 この場合、2つの考えがあります。ドキュメンタリー作品を例にとると、取材相手の意志を作品全体に出すやり方、もうひとつは自分の作品制作者の考えを作品に反映するやり方です。どちらも伝えたいことがはっきりしている作品は、見る人に感動を与えます。  
そして、写真とビデオの違いは音楽を含めた音とナレーションが写真にはないことです。とにかく、ビデオは映像・音・文字といった多くの要素を持って構成されているのです。
        初めての人に撮影にあたっての3つのルー
 1.撮影にあたってカメラを動かさず画面の中で動いているものを取り入れて撮ること。
   落ち着いた画面になり、見る人が見ていて疲れないからです。
 2.1カット6秒間撮影を心がける。
  長すぎる同じカットは飽きがきます。ただ画面の始めと終わりが不安定にならないように      編集するのに4秒長く撮って10秒にすると良いでしょう。
 3.アップを多く撮るようにする。
  アップをきちっと撮って上手に使うと作品に変化をもたせ、迫力のある場面を再現してくれま   す。
               
                        
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