加賀路に春を告げる祭り」の奇祭の裏事情として紹介します。(追加)・更新
毎年2月の初めに敷地町内の農家からの藁集めから神事の準備が始まります。この藁は御願ようとして大切に保管して、「網打ち」の日にこの藁から町内総出で「大蛇」を作り、そして一旦神社に納めます。次に「竹」は各氏子が青竹も神社に奉納し、当日、主役の若い衆は身を清めるため前日は、妻との交際も絶ち神事当日は朝風呂で身を清め、いざ神社へ三軒の若い衆宿があり、神主から御祓いを受け各自お守りを貰い、再度宿に戻り、白衣と白鉢巻の支度をして、お守りは鉢巻に差し込んで寒さしのぎにコップ酒を飲んで気分も高まり寒さも忘れるそうです。
その頃、神社境内では奉納された竹をナタで切り、山門入り口では青タケト藁で三本の櫓を組まれ、神事が始まると同時にこれに火がつけられ、種火は「火打ち石」で採火された物とか、拝殿内では宮司による「御願神事」の「祝詞」が読まれています。時を見計って神社役員が「版木」を打ち、いよいよ「竹割り祭り」の始まりです。山門下では勢い余って若い衆が青竹を打ち付けて、山門より拝殿めがけて雪なだれ込みます。青竹を境内の石畳に打ち付けて次々と割るのですが、何せナタで切っただけの竹で危ない。危ないときには血をみることもあるそうです。すべての竹を割り終わると、いよいよ大蛇の出番です。その大蛇の先頭にある引き網の争奪戦もあり、先頭を取った人は意気揚々です。一時大蛇を境内に3週ほど引きずりまわし大聖寺川へと向かい皆で大蛇をザブン・・・勢いのある若い衆は川へ入り大蛇の止めを刺します。割れた竹は家の魔よけに持ち帰り、竹箸を作り家族の健康を願います。最近は若い衆と言ってもご他聞にもれず少子化の影響で40歳前半の人まで借り出されるそうです。
※地元の人の話から掲載させていただきました。ありがとうございました。 |