入場券

所在地  兵庫県姫路市本町68         
 種 類   梯郭式・平山城              
天守   望楼式、五重六階地下一階 連立式
  築城 1580年(天正8) 豊臣秀吉、池田輝政  
主な城主 豊臣氏・池田氏・本田氏・酒井氏ほか  主な遺構  大天守(国宝)・西小天守・乾小天守・   東小天守。イ・ロ・ハ・ニの渡櫓の8棟(重文)
・櫓27棟・門15棟・堀32塔の計74棟


特徴 ○ゲリラ戦を想定した実戦的な縄張り  
 ○ 日本建築の最高峰といえる天守群
  ○転用石・家紋・鬼瓦のバリエーションが豊富                      

 

周辺マップ

bkこのページの最後に①~⑤の場所から見た姫路城を撮影した写真を載せました。

                                                        
                         城内マップ

                
  今回は大坂への半日研修で出かける機会があったので、午後からの半日、そして、姫路城周辺のホテルで一泊、土曜日の午前の半日、これまで名城巡りをしてきたが、現存12天守の最後の砦である姫路城は、今回2度目の豊富な取材となった。広い城内を撮影しながら思った。どこからでも仰ぎ見ることのできる美しい白亜の天守群にみとれて道の迷子になりかねない。入場受付でもらった「姫路城案内図」をしっかり頭に入れても白壁が並び、狭間の△・□・○がこっちを見つめる。城郭とはこういうものなのだと納得する。これは敵が攻めてきても迷路となり堅固で完璧な威容を伝えている天下無双の姫路城である。鑑賞のポイントは、天守群の造形美と機能美。そして、お城全体の設計の妙である。攻めての気持ちになって、どう攻めるかシミュレーションしながら天守を目指せばこの城の秀逸さがわかる。天を羽ばたいて建って天守群を撮影。左は城主の本城があった「千姫ぼたん園」。入城ゲートが城内最大の菱の門へ導く。武者窓と花燈窓を乗せた「菱の門」からまっすぐ進むと「い」の門へ左側を進むと西の丸がある。千姫のゆかりの西の丸の見学は後にして、「い」の門から天守に至る上道の途中に建つ「は」の門、底板に隠し石落としが設けられた「ぬ」の門など現存遺構を辿っていくだけでお城の骨格がわかる。折れ曲がった通路は行く手を迷わせ、狭間の刺すような目を訪れる者を見つめるのが姫路城でなかろうか。
○姫路城のあらまし
 姫路市本町にあり、標高16メートルの姫山を中心とした
平山城である。空に突き上げた天守群と美しい白壁が白鷺の舞い立つ姿を連想させ、白鷺城の名がある。かって外堀・中堀・内堀が3重にとりまき、総延長11.5キロメートルにおよぶ外堀が囲んだ。面積187ヘクタールの城下町を形成したが、現在は内堀内の23ヘクタールが残る。築城の最初は1346年、赤松則村の次男貞範による。やがて応仁の乱をへて羽柴秀吉が天下統一をめざした織田信長の中国方面司令官となり、対毛利勢の拠点として修築するが、1600年の関ヶ原合戦のあと豊臣秀吉からその戦功で池田輝政が入城したのが現在の姫路城の歴史の始まりである。輝政は翌年から8年がかりで築城にとりかかった。
 こうした姫路城は、1873年の「廃城令」のあと兵部省の所轄となり、三の丸一帯の櫓や屋敷がとりこわされたのをはじめ、太平洋戦争の空襲で被害を受けた。復元の大修理がおこなわれたのは1956年。8年を要して東西大柱などのの調査修理、城内整備がなされた。2009年からは約50年ぶりに「平成の大修理」がなされ純白の外観が甦った。
 大天守1棟ほか各小天守をふくむ7棟は国宝、城内の現存建物74棟は重要文化財、内曲輪一帯と中曲輪の一部が国の特別史跡に指定、1993年ユネスコの世界文化遺産登録された。
                                        ガイドブックより


 
   国宝・姫路城


 

内濠越しに見る桜門橋と天守
 



大手門
昭和18年に建てられた高麗門ともいう

 

 大手門の城内側から見る高麗門


 
大手門を潜るとすぐ城郭の三の丸広場である。


 
三の丸広場から見る正面の天守群は撮影スポット




 三の丸広場から近くに寄って撮影


 
入場門ゲート 背景に素晴らしい天守群が並ぶ


 
入場料を払って左側に進むと菱の門が見える。


 
上の櫓に武者窓と花燈窓を乗せ桃山時代の風格をそなえる。
三の丸から二の丸へ進む正門で左の土塀へ目を移すと白壁には
三角形や四角形の狭間が威嚇する。




菱の門(内側)
360度が攻撃面になるように独立櫓まで建っている。




三国堀から見る天守群。左から乾小天守・西小天守・大天守。
姫山と鷲山の間に設けられた四角い堀。「いの門」と
「るの門」の要所を押さえる重要な位置にある。




「り」の一渡り櫓



「い」の門
ろの門とともに慶長期の古い様式をとどめた脇付き高麗門。




「い」の門
いの門の高麗門。




「ろ」の門
ろの門とともに慶長期の古い様式をとどめた脇付き高麗門。




「ろ」の門の高麗門



上部の菱の門から二の丸に入り、「い」の門、「ろ」の門を過ぎて
振り返って見たところ。右手に連なる屈曲した土塀は門に攻め
寄せてくる敵を側面から攻撃をするための機能を備えている。



「は」の門の手前の道の土塀には三角や四角形の鉄砲狭間がある。

 


南方土塀。国重文の「はの門」へと続く。


 
「は」の門
門の扉が素木の比較的簡素な脇戸付櫓門。
柱の礎石には石灯籠、五輪塔が転用されている


 
「は」の門から「に」の門にいたる石垣。土塀があり、前方に天守がそびえる。


 
土塀と石垣の挟まれた通路が狭い「に」の門

 
         
      「に」の門      
  
       鉄板張りの門扉に櫓、続櫓、隅櫓を組み合わせた複雑な構成。
   更に石垣で積み上げた石壁の間低い斜面の通路が内部で
直角に折れ曲がって防御が厳重に固められている。
                      
 
                 
   「ほ」の門

乾曲輪から本丸塀たる要所にあり、門扉は鉄板張りで固めている。
有事の際には土砂などで門や通路を封鎖することができる。
    

 

                     「ほ」の門の内側


 


油壁(油塀)
粘土と砂を混ぜ合わせ、もち米の煮汁を混入したとも、
油を混入したとも・・・・。秀吉築城の残壁とも言われている。

                            
  

右の「ほ」の門を通過後、ぐるりUターンして水の門へ進む。

         
                            
  

水の二の門

                
  

中央が水の二の門で、奧が水の一の門。狭い通路に小さな門がいくつも並ぶ

                                           
  
水の三の門




水の四の門




水の門をくぐるとようやく天守にどり着く




    水の五の門 
「ほ」の門をくぐった後、油塀の裏側へ廻り込み、
天守西側を左まわりに行くのが天守への表ルート。
狭く、屈曲し上下する防衛重複の回廊の最後が
水の五門である。



天守に付けられた袴腰型石落とし
姫路城の隅部に設けられた塗籠の袴腰型が基本である


 
月見橋手前が菱の門、向こう側が西の丸




小天備前丸からみた西小天守と大天守

天守群、西の丸の詳細は こちらへ


 

                      白漆喰総塗籠造の大天守


 
 井郭櫓
「と」の一門から南の「ち」の門をくぐるとそこには
文字通り井戸を櫓内
に設けた井郭櫓がある。


 
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備前門
備前丸への主要な出入口となる城門。続櫓を付設した脇戸付櫓門で、
門扉は鉄板張り、で出隅には石棺が転用されている。


 
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帯郭櫓
城内側の1階中室には鉄砲狭間を連ねた武者台がある。
この形が検死台のようにみえることから、いつの頃がが「腹切丸」といわれてきた。


 
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太鼓櫓(への櫓)
慶長4年(1599)の墨書が発見された「りの門」同様に、
羽柴時代の旧材が使用された痕跡が残っている。


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「り」の門
東曲輪と上山里曲輪をつなぐ脇戸付高麗門


 
「り」の門
「慶長四ねん大工五人」墨書が発見され、解体移築がないことから、
木下家時代に建てられたことが判明した。


 
「り」の門


 
お菊井戸
家老による乗っ取りの企てを知り、城主の難を身を持って救った女中の悲話が伝わる

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石垣中に設けられた埋門の「る」の門
三国堀から天守に向かうルートはこの「る」の門(穴門)
をくぐっていく方法がある。以前は門扉が取り付けられていた。


 

「ぬ」の門
上山里曲輪の北西隅を守る「ぬ」の門。櫓門としては姫路城で唯一、2階建てである。


 
⑬⑬
「扇の勾配」隅角部算木積みがほぼ完成している。



 




 
内濠からの大天守

 




 
喜斎門跡

 
帯郭櫓
井郭櫓のある曲輪から帯の櫓の石垣に設けられた埋門をくぐると
井戸曲輪(腹切丸)に出る帯郭櫓はその南縁の2階建ての櫓


 
三の丸から見た大天守と帯郭櫓(腹切丸)

 
 桜と

①大手前通り


 
②イーグレ姫路の5階展望台からは姫路城全貌一望できる。


 桜
③城見台公園から姫路城を望む
大天守の鯱(復元)を手前に天守の繋がりを見る


 

④市立美術館より姫路城を望む

 
⑤県立歴史博物館のガラス越し姫路城が映る

 
姫路城の天守群のライトアップ


 


 文筆は一部「姫路城」ガイドブックや
パンフレットなどから参照させていただきました