石川県内の「紅葉だより」は白山スーパ林道から始まる。その主役は岐阜県白川村との境にある三方岩岳である。ここは高度があって広葉樹林が一帯覆い尽くしていて、スーパ林道を利用した観光客が滝見物とセットで殺到する。今日は14日、日曜日だが私達は三方岩岳のトレッキングに出かけ、白山スーパ林道の料金所で3150円支払い、そこから車はどんどん高度を上げる。秋の気配はするが紅葉の気配は今ひとつ、周辺を眺めながらS字カーブを大きく曲がりきったところで三方岩隋道に入り、トンネルのちょうど真ん中が岐阜県との境なっている。そこを抜けると左手に標高1445メートルの三方岩の広い駐車場が現れる。ここまで来れば紅葉は最盛期でまずまずの天候、この駐車場で登山靴に履き替え、道路を挟んで正面が三方岩の登山口から、スタートは階段状になっている、段差が少なて広くよく整備されている。歩き出してまもなくダケカンバの巨大な群があり、以前からある巨大な倒木のトンネルを潜ると岐阜県側の斜面は紅葉で染まり、山歩きをする者にとっては疲れたところを癒してくれる。そこからしばらく進むと前方に越中岩が迫ってくる。
三方岩は、石川県の方に顔を向けている加賀岩、富山県に顔を向けている越中岩、そして、岐阜県側に顔を向けている飛騨岩の3つの岩壁が背中合わせに合体している山である。やがてハイマツ帯にさしかかり、そこを過ぎると山頂に出る。山頂を標高1736メートルの道のりで約45分で到着。山頂はとても広く、すでに到着した登山客が昼飯を食べている。私も食事して一服、北アルプスの穂高連峰、白山の360度のパノラマは素晴らしい。腹ごしらえして野谷荘司山を目指す。山頂から少し下ると尾根道と山腹を水平に横切るコースに分かれる。野谷荘司山までは往復3時間コース。私達は右手の屋根道を歩きアップダウンが続く道はとても気持ちがよい。三方岩で一番の絵になる飛騨岩を振り返りながら先へ進む。ただ、時間的に遅く出発したこともあって三方岩岳から一時間歩いたたったところで野谷荘司山まで行こうと思ったが、スーパ林道が閉じる前に下りなければと思い、行く手を眺めてUターンして引き返した。今回の三方岩岳のトレッキングは絶好の紅葉で穏やかな好天に恵まれた。
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