園内マップ

  毎年、紅葉の季節になると、古い寺や神社を巡りたくなる。あまり有名すぎる観光地は人が多すぎて風情を感じることが少ないので避けて、なるべく歴史的風土が良く残されていそうな場所を選んで旅程を組むのだが、今回は京都府の木津川市にある古社寺を巡る旅程を立てて、紅葉ツアーに出かけた。
 今回の古寺を巡る紅葉ツアーは、京都
の岩船寺(がんせんじ)、石仏巡り、浄瑠璃寺、一休寺である。まず、岩船寺は京都府の最南端に位置し、地理的には、京都府よりも奈良との県境になるので奈良市からのアクセスがスムーズになっている。また、境内にある建物なども奈良文化の影響が色濃く残っている。さて、紅葉シーズンを迎えると、この山里にある境内がうつくしく色づき拝観客の目を楽しませてくれます。また、岩船寺は朱塗りの三重塔周辺の紅葉風景が紅葉スポットとなっています。岩船寺の紅葉の見頃の時期は、例年11月下旬ころであるが、近くにある浄瑠璃寺も木津川市の紅葉名所なのでちょっと足を浄瑠璃寺まで伸ばせば贅沢な紅葉狩りができる。岩船寺から浄瑠璃寺への道は石仏巡り2.5kmの約1時間ほどであるが、秋晴れの気持ちの良いハイキングコースでもある。ちなみに、岩船寺の本尊は阿弥陀如来像で10世紀を代表する仏像として知られている。

 
 
岩船寺の山門

 
 
岩船寺境内に咲く、四季折々の花々


 

本堂
本堂で九体の阿弥陀如来像と向き合い、ここで、まずは住職からのお話を聞く。


 
本堂横の池では、ドウダンツツジが紅葉を迎えてくれた。


 

三重塔(重要文化財・室町時代)

 

 

   室町時代の1442年の建立で、三重塔の内部には来迎柱を立て、
須弥壇と来迎壁が設けられています


 三の滝

      
五輪塔
東大寺別当平智僧都の墓と伝えられている




十三重石塔
      





⑤一願不動

ただひとつだけ一心にお願いすれば、叶えてくださるという一願不動。
右手には剣を持ち、怒った顔をされている。


 

⑥わらい仏
当尾の代表的な石仏のひとつで、阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩の三像は皆
、微笑んでいるように穏やかなお顔をされているので、このように呼ばれている。

             
                             
 
   
⑥ねむり仏
笑い仏の横にひっそりと、まるでお布団を着て寝ておられるように見える
                  

 
 
   
⑦カラスの壷二尊
浄瑠璃寺から、岩船寺へ向かう途中、やさしく迎えてくれているように見える、
阿弥陀磨崖仏。その右には、灯篭が彫刻され、火袋の部分を彫り込んで
灯明が立てられる珍しい石造。                         
                  

 

   奥には舟形光背を彫って、地蔵磨崖仏が、浮き彫り壷二尊                    

 
  
⑨あたご灯篭
京都愛宕山への山道に火の用心を願い、村人が自然の石に
ローソクを入れる穴を開けて献上したお灯明を供えた石灯篭で
それに似せて作ったといわれている。               
 
             

 

藪の中の三尊摩崖仏
二つの岩に、右から十一面観音立像、地蔵菩薩立像、
阿弥陀如来坐像が彫られている。とても珍しいものです。
当尾の在銘石仏では「首切り地蔵」と共に最古の物。
                        



石仏巡りを終え、浄瑠璃寺に向かう途中に珍しい
コーヒ店の入口で見かけた蓄音機
 



  浄瑠璃寺は国宝や重要文化財が多く、訪れる観光客が多い。境内は中央に池を配し、周囲を散策する回遊道がある。いわゆる池泉回遊式庭園で、特別名勝史跡にもなっている。       
 浄瑠璃寺の寺号は、三重塔の内陣に安置されている薬師如来の浄土「瑠璃光浄土」からきている。梵字の阿字をかたどった池を中心にして、東に薬師仏、西に阿弥陀仏を配した庭園は、極楽世界をこの世に表わしたもので、本堂は横に長く九体の阿弥陀如来を安置しています。平安時代には京都を中心にこのような寺も30 以上あったと云われますがすべて失われ、当時のまま現存するのはここ浄瑠璃寺だけである。  また、浄瑠璃寺は東の薬師仏をまつる三重塔、中央宝池、西の九体阿弥陀堂から成りたっている。 寺名は創建時のご本尊、薬師仏の浄土である浄瑠璃世界からつけられた。 薬師仏は東方浄土の教主で、現実の苦悩を救い、目標の西方浄土へ送り出す遣送仏である。                                                
 阿弥陀仏は西方未来の理想郷である楽土へ迎えれくれる来迎仏である。遣送されて出発し、この現世へ出て正しい生き方を教えてくれた釈迦仏の教えに従い、煩悩の河を超えて彼岸にある未来をめざし精進する。そうすれば、やがて阿弥陀仏に迎えられて西方浄土へ至ることができる。
 この寺では、まず東の薬師仏に苦悩の救済を願い、その前でふり返って池越しに彼岸の阿弥陀仏に来迎を願うのが本来の礼拝である。                                 
                                      浄瑠璃寺パンフレットより
見どころは                         
・国宝
 本堂(阿弥陀堂)、三重塔、九体阿弥陀如来像、四天王像
・重要文化財
 薬師如来坐像、地蔵菩薩立像(子安地蔵、延命地蔵)、吉祥天女像 本堂前の石灯篭
・史跡・特別名勝
 浄瑠璃寺庭園




門から入ると右手に本堂があり、池を挟んで向かい側に三重の塔が配置されている。
モミジは宝池を取り囲むように植えられている。


 
赤や黄色に色づいたモミジが池に映り美しい。
特に美しい所は三重塔の周辺だ。


 
三重塔は平安時代後期藤原時代のもので国宝にもなっており、たいへん美しい塔だ。
赤や黄のグラデーションの紅葉と濃厚は朱色の三重塔の共演・・・。


 
本堂に入る前に住職の説明を聞く
  

 

 


本堂も藤原時代の建造物で国宝である。



 
三重塔から本堂を望む
浄瑠璃寺は東の薬師仏をまつる三重塔、中央宝池、
西の九体阿弥陀堂から成りたっている 
   



浄瑠璃三重塔 (国宝)藤原時代

    



平安時代、京都一条大宮から移されてきたもの。
初層内は扉の釈迦八相、四隅の十六羅漢図など、装飾文様と共に
壁面で埋められている。元は仏舎利を納めていが、
この寺へ来てからは東方本尊の薬師物を安置している。       

    



    

   
パンフレットより

 


    
一休寺
とんちで知られる一休禅師が晩年を過ごしたのが一休寺。
禅師ゆかりの寺宝を見学し、一休さんの生涯に迫ります。
境内は美しい紅葉にも飾られます。



    
南庭はサツキの刈り込みに白砂が敷き詰められ大海を表している。



 
名勝 方丈庭園
東庭は庭石と刈り込みで十六羅漢の遊行するさまを表わしている.


    

北庭は石組で枯れ滝を表現した蓬莱庭園




虎が描かれた屏風と茶釜に思わず笑んでしまいました

    



一休寺の本堂(重要文化財)
永享年間(1429-40年)足利六代将軍義教の帰依により建立
    



石仏

    


    
一休禅師像




参道